湯守りのつれづれ

日頃のご愛顧、誠に感謝申し上げます。

当館は、本年度より【湯床一席】と設えを新たに再出発させて頂いております。大規模なリニューアルではありませんが、新しく再出発をし、お陰様でかれこれ三ヶ月が経過したところであります。この間はコロナ問題を始め入梅から続く連日の台風の様な大雨など経験のない事の連続でした。

中でも、最近率直に感じる大きな変化がの問題です。

自粛期間明けから通常通りの営業に戻りましたが、今まで通り穏やかな日常という雰囲気ではなく、皆様がどことなくイライラとされている様子がヒシヒシと感じられます。最近では受付の順番をお守りになられない方や、他の方を急かされる方、中には高圧的な言動をとられる方もお見受けします。(どのようなご理由があろうとも、この場を共有される方へ、この様な言動は、厳にお慎み下さい)

中でもお声や音に関するトラブルが最近は多くなっております。

先行きの見えない不安の中、イライラとされるお気持や、完璧な静寂の中で過ごされたいという、お気持は大変良く分かりますが、反面で他を許さない過度にプライベートを求められる方が昨今多くなってしまっている様に感じます。

どの地方でも共同浴場を利用する上で【お互い様】が前提です。【湯床】や【座敷】は、ご自身の別荘のような完全なプライベートを約束された空間ではありません。すぐお隣ではご自身以外の方が、治療の為に通われていたり、ご高齢の方や子供さんをお連れでいたりと、その日その時で皆様いろいろなご事情でお越しです。もちろん宴会や騒がれる方のご利用はお断りを致しておりますが、ある程度人がいれば多少の物音やお話声が出ることはご承知ください。

以前、隣室の話し声について注意をして欲しいと、お客様が受付に来られた事がありました。すぐにお声を掛けに伺い、戸を叩くと中からご年配のご主人が出てこられ、事情を説明した所「気をつけます」と快く承諾してくださいました。フッとご主人様の耳元を見ると、ご来館の際は気がつきませんでしたが、小さな補聴器がついていました。お話を伺ったところ、耳が不自由なので、普段から奥様が大きな声で話しかけてくれているとの事、お声があがったのはその為だと思いますと教えてくださいました。もちろん、お声については少しお控えいただきます様にお願いをしましたが、隣室の方にも事情を説明し、決して悪気があってではない事をお伝えすると「そういう事情では、しょうがないね」とご納得くださいました。

どちらか一方だけのご意見だけではわからない事、また色々なご事情をお持ちの方が秀明館には来られるのだと学ばせて頂きました。(その時のお二方に感謝申し上げます)

この不安な状況はどなた様も一緒です。(我々スタッフもです)

どうかお越しの際は【お互い様】の心のゆとりをお持ちになり、姥子の時間を、皆様でご共有ください。

一刻も早い収束を日々願っております。

湯守り

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